花器・道具

古流鋏

古流理恩会のいけばなで使用する花器や道具は生花と現代花にわけられます。さまざまな花器を使いますが初心者は現代花の場合は水盤と剣山、生花はコンポートなどの器とそれが入る受筒があればよいでしょう。その他には花を包む花包みと鋏が必要になりますオンラインショップはこちら

いけばなの道具

はさみ・楔鋸

いけばなでは花や葉はもちろん、かなり太い枝も切りますので、花ばさみを使います。下の写真は「古流鋏」と呼ばれる形のもので、つるが長く伸びているのが特徴です。材質は鋼、ステンレスなど様々です。
鋏は使用後には必ず布で拭くようにしましょう。草花の樹液など錆びたり、変色したりする原因になります。

楔鋸は特に「生花」で枝を曲るときに「楔ため」と呼ばれる手法の折に使われる、目の細かい小さな鋸です。

剣山

剣山の歴史は比較的新しく、明治時代ともいわれています。それ以前の江戸時代 には剣山は存在していないため、花を留める方法が考えられました。

剣山は水盤などに簡単に枝や葉、花を挿して留めることができるものとして、現在まで多く利用されてきました。

剣山の手入れは使用後に枝葉の残りをとり、良く洗って乾かします。針が曲がってしまった場合は、剣山おこしを使って直しましょう。
現在は錆にくい材質のものや、裏面にゴムがついて滑りにくいもの、様々な形、大きさのものが手に入ります。

霧吹き・花包み・その他

霧吹きと呼ばれるもので、枝葉に霧を吹きつけるのに使いますが、ポンプとして植物の水揚げに使用することがあります。

花包みはお稽古で花を持ち帰る時に使用します。また、稽古時に花を広げる時にも重宝します。他に袋状の花袋や、エプロンにもなるものなどもあります。

水差しや小刀、花盆などをかつては使っていましたが、現在は特殊な場合を除いてお稽古では使われていません

生花の器(伝統的いけばな)

銅器(生花)

伝統的いけばなでは、花器により格式が決められていました。「真」の花器は青銅器(唐銅)や白磁器など大陸の舶来品が多いです。「式日の日」に生けるための器として使用されます。形も様々あります。

ガラス・陶磁器

やきものの器は古くから使われています。陶器、磁器、焼締め、など。地域のもの、作家のものなど多種多様で形も様々です。

塗物・竹製・その他

伝統的いけばなでは「竹」の器が最も基本的な器になります。竹は入手しやすく、加工しやすいため、様々な切り方が考案されました。

また、竹籠も使われます。特に大型で長い蔓のついた「牡丹籠」は「生花」でよく使われます。

木製の器も木地、塗など変化のあるものが使われます。

敷板・花台

「生花」は床の間に飾られていましたので、器を畳の床に直接は置きません。花台や敷板を使用します。

器の格式により敷板との組み合わせが決められています。

また、「棚もの」といって飾り棚に花を生けることもあります。

現代花・自由花の花器

やきもの(陶磁器)

ガラス器