花の技術(撓める)

いけばなについて

いけばなでは花や枝などを曲げたり直したりすることを「撓める(ためる)」と呼びます。

本来は「出生」(しゅっしょう)=持って生まれた姿や性格、に戻すために使われる技術です。
特に「生花」(古典花)においては「出生」を重んじて生けます。また、「花型」があり、その型に当てはめるためにも、この技術は重要です。
この技術を習得すると、曲がっている太い枝でも、生けることができるようになり、枝の選択の幅が広がります。

折撓め(おりだめ)

枝物など最も基本的な撓め方です。

捻り撓め(ねじりだめ)

枝物・草物などで使われる撓め方です。

擦り撓め(こすりため)

葉物などで使われる方法です

楔撓め(くさびだめ)

特に太い枝物や折れやすい枝で使われる技術です。楔形に切った木の枝を差し込み撓めます。

炙りため(あぶりため)

蝋燭の火などで枝を温めて、枝を曲げます。

南天を生ける
南天は一年中生けることができますが、今回はちょうど花の時期になります。花は5月〜6月ごろ葉の先端に穂状に白い小さい花を咲かせます。 メギ科の常緑低木、中国原産で江戸期以前に日本に伝わったといわれています。実は秋に赤く実り、漢方では咳止めの薬...